ソーシャル言語ソフトが言葉を創る世の中で

日本語は難しい。文法、敬語、方言、漢字とかななど、複雑化する要素の列挙に暇がない。さらに日々どこかで新しい言葉が生まれ、時に流行語として定着し、さらに色々な場所で派生して、いつか廃れていく。言葉は生き物のようにライフサイクルの中で生死があるようだ。

最近の携帯電話の日本語入力ソフトは非常に良くできている。特に先読み機能。例えば、「今日は」と入力すると次に入力されるであろう言葉「お疲れさまです」などが表示されてくるアレである。使うたびに自分に最適化されていくので、時には1文字「き」と入力するだけで「今日は」「お疲れさまでした」「。」「明日も」「また」「宜しくお願いします」「。」と次々と先読み言葉が表示されて入力出来てしまう。実際それほど繋げて文章を書けてしまう事は無いが、それでも次々と次に入力する「だろう」言葉を挙げてくれる機能は興味深い。

同様に、ATOKのtabキーなどに付いている推測候補モード。例えば「ごる」と入力してtabを押すと、ゴルフを始めとしてゴルフ界、ゴルフ界の宝など、以前の入力した単語が表示される。これもまた非常に便利な機能なので、つい使い続けてしまう。そう、以前使われた言葉を。

さらに、普段使わない言葉も使うようになった。「話した」と書いている時に、少し異なる表現で書きたいと思うときには「はなした」からctrl + tabで連想変換として、「物申す」「喋った」など、自分が普段使わないけども同じような時に使われるとして連想された言葉が推測されてくる。もう非常に便利だ。

ATOKを使うたびに言語ソフトは選んで使うべきだと認識させてくれる。日本人が使いやすい、また使うべき日本語を推薦してくれるATOKは、綺麗な日本語を構成するのにとても重要な役割を担っていると感じる。やはり日本語入力ソフトは日本人に作って欲しい。海外の方が作成する事は悪いとは言わないが、現在の活きた日本語を表現する事は難しいのではないか。

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さて、いきなりだがクラウド化する世界の中で世の中に最も大きなインパクトを与える機能の1つは、この言語入力機能だと思う。現在はソフトウェア単体で個人に最適化された言語入力ソフトを使っているが、クラウド化した世界では誰もが1つの言語入力ソフトを使うようになるだろう。ソーシャル言語ソフトだ。これを使う事で、まさに現在進行形で進化する言語を、そのまま利用する環境が実現する。北海道の方が「札幌の雪祭りは今日から始まるね」と入力すると、東京の人でも「札幌の」と入力すると「雪祭りは今日から」という連想変換が見える事になる。また「ありがとう」と入力しようと「ありがとう」と入力した時点で、「ありがとうございまういっしゅ」とDAIGO風の流行言葉を知らなくても連想語彙として提供されるわけだ。今最も旬な言葉を多くの人が共有して使い続ける事で、言語入力ソフトは各国の言葉に生を吹き込んで行くのだろう。

こうして言語は急速に標準化、統一化が進むと同時に、新しい文法や言葉は急速に展開されていく、新たな言葉ライフサイクルのステージに突入する。ソーシャル言語ソフトはそんな可能性を秘めた分野だと思うし、必ずそうなっていくと感じている。

そんな未来の明るいソーシャル言語ソフトだが、その覇権はどこが握るのだろう。世界各国にとってはこの分野を国外の言語サービス提供事業社に握られる事は、自国の言語統制を受ける事に近い状況が発生してしまう可能性がある。「今使うべき言葉」の発想をクラウドに委ねた人は、推薦される言葉こそが正しいと認識しているのだから。

願わくばその分野をGoogleでは無く、日本が押さえて欲しいと心から願う。

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ソーシャル言語ソフトが言葉を創る世の中で への4件のコメント

  1. doba より:

    俺もwordpress始めたよ。
    色々聞きに来るかもしれないんでよろしく!

  2. redwood より:

    Googleサイトビューを使ってそういう事するのってなかなか面白いね、物件サイトは須くそうなりそう。
    wordpressにようこそ。wordpressを使えば今のサイトをそのまま移行して整理する事も出来るよ。こちらこそよろしく。

  3. CHERGUI より:

    la traduction des logiciels a toujours des fautes meme les logiciels les plus performants du monde…

  4. Holly より:

    Rolling, Rolling, Rolling in a new year !

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